フェスティバル講評 [連絡事項]

永井和子先生による全体の講評
 子どもの演奏と大人の演奏とを同時に聞ける機会だったので、その違いを非常に感じた。
 大人の音楽は、声が豊かで楽器がこなれている感じ。加齢によって歌えなくなるということはない。日々の積み重ねで、どんな年齢であっても伸びてゆける。これは観念的なことを言っているのではなく、自分自身が、年を重ねてきて実際に感じていることだ。
また、若い人は全般に日常会話でも「う」の発音が不得手なようだが、大人たちはきちんと「う」が発音できている。
 それで思ったのは、自分より年配の方々の、例えば八〇代の方の演奏に非常に心を打たれることがあるのだが、それは言葉の力だろうと。年上の方々は日常会話からして、力のある言葉で、今とは違う丁寧な、落ち着いた言葉でしゃべっていたということがあるのではないか。
 歌は音楽の中では例外的に言葉がつく。このことが非常に重要で、とにかく言葉を大切にしてもらいたい。特に日本語特有の「ん」、外国語の「n」ではない、その音を意識して、美しく、日本語らしく発音してもらいたいものだ。
 あふれる思いを言葉にする、そういう感じで歌もあってほしい。もちろん感情だけではだめで、技術も必要だ。だが伝えたい何かのない歌であるというのでは問題だ。
 


北原幸男先生
 自然で音楽に寄り添った表現が印象的であった。
 メドレーによる各部分の対比が見事であった。
 欲を言えば、アウフタクトのニュアンス、音の方向性をより意識して理解すると、更に音楽的な演奏になると思う。
 リズムに対する感覚が非常にしゃれていて、楽しめた。

永井和子先生
 英語の発音での歌唱も簡単なことではないですが、よく磨かれた歌唱で、皆が一つの方向に心を向けているのが伝わって来ます。指導者の力も大きいのだと思います。
 良いハーモニーで、しかも曲の表情をのびやかに表現していました。
 皆が楽しんで歌っているのがとても良いことですね。

樋本英一先生
 良くトレーニングされた声、ハーモニーが美しいです。顔を前に伸ばして母音を作っていくと、英語らしい豊かで奥行きのあるトーンができます。
 「平たい顔族」※ではなく、「頬骨高く奥行きのある顔族」を目指して下さい。
(※映画またはマンガ『テルマエ・ロマエ』より)



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