アウギュスト [楽曲内容]

与謝野晶子の子どもの話

 晶子と与謝野鉄幹の間には十二人(男女六人ずつ)の子がいました。
 一人は生後間もなくなくなっています。(ほかに死産が一人)
 消息のわからない三名を除く、八人はいずれも長命だったようです。
 
 オーギュストは四男。欧州旅行でロダンに会って心酔、その後に生まれた子なので、その名をもらってつけたわけです。しかしオーギュストは後に改名しています。
 詩まで作ってもらったのに……。エンジニアになったようですね。
 1913年生まれなので、この詩は1917年の作ということになるのでしょうか。

鉄幹の方は、前妻との間に子どもは一人のようです。
しかし、いずれにせよ、鉄幹は女たらしで、典型的なダメンズ。一方、晶子はハイパー・スーパーウーマンなので、すべてに耐えつつ、大勢の子どもたちを育てるのです。

「伴奏」は、平安王朝の後宮のイメージだと、前に言いましたが、鉄幹の浮気に対する思いも込められているのかもしれません。

 与謝野晶子の文学的功績はかなり凄まじいものですが、さほどではない作品もたくさん書いています。その中には、こんな題材も書いているのか!と驚くようなものがあります。生活費を稼ぐためにとにかく書く、ということがあったのでしょうね。

 ユニークな題材としては、社会批評的なものがあって、関東大震災やスペイン風邪に関するものもあります。スペイン風邪では、政府の無策を批判していますが、小さい子を持つ晶子にとっては、切実なことだったと思われます。今のインフルですから、小さい子には大変な病です。
 なお、アウギュストは流行後に生まれた子です。
 時代を考えると、晶子の子がほとんど長命というのは、ちょっと驚くべきことのように思われます。


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コンサートのお知らせ [案内]

女声合唱「萠」では、今年の6月11日にコンサートを開催予定です。
「萠」ではコロナ禍で自粛を余儀なくされた二ヶ月を除き、練習を継続してきました。
zoomを使ったり、個人レッスンを行ったり、広い体育館を借りたりして、工夫を重ね、何とか歌い続けています。
心に響くようなコンサートにしたいと思っていますので、是非お出かけ下さい。
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